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TOEIC満点主婦のスコアアップ勉強法

英語・英単語・TOEIC学習 Eigo Love

このシリーズでは、TOEICテストで900点以上を取得したTOEIC上級者の勉強法を公開します。

今回はTOEIC満点主婦のよしえさんが書いた「TOEIC満点主婦のスコアアップ勉強法」をご紹介します。


TOEIC満点主婦のスコアアップ勉強法

TOEICテストの英文の世界

皆様はTOEICがどんな試験なのかはもうご存知であると思いますのが、その英文はある種独特な世界です。

TOEICは極めてホワイトな世界です。TOEICに出てくる人々は、親切で前向きで真面目で仕事熱心で、人の悪口、妬みや嫉妬、権力闘争などもなく、コミュニケーションもとてもスムーズで、大変気持ちの良い世界です。

リスニング問題でよく出てくる場所は、会社以外では、スーパーマーケット、クリニック、公園、レストランなど、そして業種では、ホワイトカラーの職種がほとんどですが、中には少し変わった、造園業もよく出てきます。

よくある設定としては、ラジオ放送、建物の保守点検、社内表彰、採用面接、クリニックへ予約の電話、家の水漏れ、そして車もよく壊れます。またTOEIC公式問題集のPart4の最後の問題では、売上高の棒グラフなどが出てくる頻度が多いです。

TOEICリスニングは経験に基づくイメージ

TOEICテストでは社会人受験者の方がスコアが高い傾向があります。IIBCの「TOEIC® Program DATA & ANALYSIS 2018」によれば、2017年度TOEIC® Listening & Reading Testの公開テストの平均スコアは、社会人607点、学生559点となっています。
この理由の一つに、TOEICで出てくる設定と実体験が合致するケースが多いと言うのが挙げられるのではないかと思います。

上述した「TOEICワールドについて」では、ビジネスシーン以外での場所、状況、設定について触れましたが、やはり一番多いのはオフィスでの会議や同僚とのやり取りなどです。それらは、社会人であれば、言語は違えどもおそらく毎日経験していることなので、自分を話し手に置き換えやすくなります。

私は900点前半の頃、アビメのリスニングの一番下の「フレーズや文から話し手の目的や暗示されている意味が理解できる」の項目が毎回80%しか取れませんでした。ほぼ90%を越えていた他のアビメの項目に比べて著しく低かったです。

問題も選択肢も全て聞き取れているのに、答えを間違ったりしていました。そこで、暗示されている中身を探るために、自身の社会人経験に基づいてその状況に自分を置き換えて、話し手の知りたいことは何なのか?に着目して聞くようにしました。

例えば、Part2ではレストランや駅などもありますが、ほとんどは社内での会話です。職場同様、相手が何が知りたいのかを意識して選択肢を選びます。Part3は、2,3名の間でのやはりオフィス中心の会話ですので、自分もその会話の一員になったつもりで、相手が次は何をいうか?を推測しながら聞きます。

Part4では、問題文が流れる前に、“Questions 62 through 64 refer to the following”の次に、「会話」や「留守電メッセージ」や「ミーティング」などの説明が入り、話の最初の1文目か2文目で場所と目的が明示されるので、場所と目的をしっかりとイメージしながら聞きます。そうする事で、リスニングのアビメの「フレーズや文から話し手の目的な暗示れている意味が理解できる」の項目は、100%を取れるようになりました。

問題集をやる以外にも、NHKの国際放送及び外国向け番組配信のNHKワールドJAPANをスマホアプリで視聴しています。例えばニュースでも背景を知っている話題が取り上げられる事が多いので、イメージがわきやすく、英語がどんどん入ってきます。

また旅行やスポーツなどのプログラムも英語で配信されているので、自分の好きなプログラムを見ることで状況が掴みやすく、英語が頭に入りやすくなります。

同じ問題集を最低3回勉強する

購入した問題集は、最低3回は繰り返して、勉強しました。続けてやるのではなく他の問題集を挟んで忘れた頃にまたやると言うことを繰り返して、それぞれの問題集を3回やりました。

そうする理由は2つあります。1つ目は、良質な問題集を最大限に有効活用して、元を取るためです。私は会社をやめて失業保険をもらいながら勉強でしたので、失業中の身分では、自分の勉強に大金はかけれません。子供もまだまだ手のかかる時期ですので、スクールに通うお金も時間もありません。

ほしい教材が出品されているときは、メルカリで中古で購入したりもしました。そんな状況ですので、1つの問題集をじっくり隅々までやり尽くす事で、無駄なコストを抑えることができたと思います。

良質な問題集は、TOEICに必要なエッセンスのが宝の山のように詰まっています。問題集を買いすぎずに、良質な問題集を吟味して購入し、それらを3回繰り返すことで、無駄な出費を抑えながらも、TOEICに必要なエッセンスを最大限に吸収できます。

2つ目は、弱点を見出すためです。3回も同じ問題集をやると、2回連続で間違うことがあります。2回も間違うと、苦手な文法や語彙が浮き彫りにされます。私の場合は、例えばPart7の最初の方の、設問が2問しかない短文の問題で、2回連続で同じ問題を間違えました。

語彙の意味の捉え方が間違っていたのですが、1度の間違いでは、なかなか思い込みは修正できず、なんと2回目も同じ間違いをしてしまったのです。2回も間違うと、流石にしっかりと頭に焼き付き、3回目ではその語彙の意味をしっかりと理解して正解することができました。

すぐに覚えたものはすぐに忘れますが、じっくり何度も何度も繰り返し覚えたものはなかなか忘れません。そのようにして、3回やることで、否応なしに自分の弱点が浮き彫りにされてきますし、理解できている部分のさらなる定着にも繋がります。

TOEIC満点を取るためには、苦手は許されません。苦手分野をしっかり意識して立ち向かって克服しない限り、なかなか満点は取らせてくれません。

TOEICリーディングの時間配分

勉強する時はTOEIC公式問題集の後ろについているマークシートの解答用紙をコピーして、本番同様にマークをしながら解いていきました。

スピードが命のリーディングでは、Partごとに毎回きっちりと時間を測って時間内に解き終わるように徹底的な時間管理のもとでの訓練が重要です。

私が目指したリーディングの理想的な時間配分は次の通りです。

リーディングセクションの理想的な時間配分
Part5 10分『合計30問。1問あたり20秒以内』
Part6 10分『合計4題16問を10分。1題4問を2分半』
Part7 50分『シングルパッセージ(147~175):29問を25分。ダブルパッセージ(176~185):10問を10分。トリプルパッセージ(186~200):15問を15分』

本番の試験ではほぼ理想通りに行かないので、持ち時間に5分余裕を持たせたトータル70分で解き終わるような時間配分にしています。

時間通りに模試を解いて、要点や間違いをインプットすると言う内容で、1回の勉強をだいたい30分から1時間、それを朝昼晩のできるときに、1日トータルで、平均2時間やりました。

そして毎回問題を解くときは、本番同様、解答用紙のマークシートを塗りつぶしましたが、1分1秒が勝負のTOEICリーディングでは、例えばマークシートの塗りつぶしにかかる時間を1秒短縮すれば、リーディングは100問ありますので、100秒も節約できるのです。

上記にも書いたように、例えばPart5は、1問20秒のノルマでしたので、100秒あれば、5問分の時間に値します。そして、この時間の節約があとのPart7の長文問題に時間をかけて、さらに見直しする時間に充てることができるという恩恵をもたらしてくれます。

TOEIC満点を取るためには全問解き終わること、さらには全問解いたあとに、自信のない問題を見直しする時間(5分程度)さえも取れることが条件ですので、このマークシート塗りつぶし技術の向上は、どうでもいいようで実はとても大事な事なのです。

TOEIC満点取得に費やした時間とコスト

2017年に会社を退職し、今後は英語を自分の生活の糧にすべく、2018年中でのTOEIC満点を目指して、2018年の年初から勉強をスタートしました。そして、再勉強を始めてから初めて2018年3月に受験した時の結果は、TOEIC905点でした。

途中、1度800点台に落ちながらも、トータル6回目の11月の受験でTOEIC満点を取得できたので、目標通り1年以内、11ヶ月間でTOEIC満点の目標を達成しました。
1日平均約2時間、ほぼ毎日勉強したので、ざっくりではありますが、勉強時間は660時間でした。

問題集も良質なものを厳選して買うべく、受験結果のアビメを見ながら自分の弱点を補強できる教材、そして大量の模試ができる教材を基準に、アマゾンの口コミなどを参考に選びました。

おすすめのTOEIC参考書

ここでは実際に購入して勉強した14冊の問題集をご紹介します。

下記の問題集にかかった金額の概算は、38340円でした。そしてTOEIC満点を取るまでに6回を一般受験したので、受験費用は34350円でした。教材費と受験費用トータルで、72690円です。

これを高いと思うか安いと思うかは、今後の私次第ですが、このように常にコストを意識して目標を定めて、これらの良質な教材を勉強したことで、より効率的に無駄を省いて満点を成し遂げることができたと思います。

公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 1~4

作者:Educational Testing Service / 出版社:国際ビジネスコミュニケーション協会

上記の公式問題集は、試験の直前に力試しにやりました。本番に近い難易度だと思います。

TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リーディング1000問

作者:YBM TOEIC研究所 / 出版社:朝日出版社

韓国のTOEIC運営企業が作ってる10回分の模試。難易度は様々。とにかくたくさん解きたいという方にはピッタリ。

TOEIC(R) L&Rテスト YBM超実戦模試リスニング1000問

作者:YBM TOEIC研究所 / 出版社:朝日出版社

こちらもリーディング同様、韓国のTOEIC運営企業が作ってる10回分の模試。難易度は様々。とにかくたくさん解きたいという方にはピッタリ。

TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リーディング

作者:加藤 優、野村 知也、Paul McConnell / 出版社:ジャパンタイムズ

現在は第2弾が出ています。本番よりも難しめなので、少なくとも600点以上の高地トレーニングしたい方に最適

TOEIC(R)テスト 新形式精選模試 リスニング

作者:加藤 優、野村 知也、小林 美和 / 出版社:ジャパンタイムズ

こちらもリーディング同様、現在は第2弾が出ています。本番よりも難しめなので、少なくとも600点以上の高地トレーニングしたい方に最適

新メガ模試1200問 TOEIC® L&R テスト VOL. 1

作者:キム・デギュン / 出版社:スリーエーネットワーク

韓国のカリスマ的TOEIC講師の方のコスパ抜群の問題集。難易度は本番並みだが、解説がほぼ無いので、たくさん解きたい上級者向け。現在はVolume2が出ています。

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

作者:TEX 加藤 / 出版社:アスク

努力次第で一番点数を取りやすく、時間を稼ぎやすいPart5向けの1000問以上詰まった問題集。文法をかなり鍛えられます。

TOEIC(R) テスト BEYOND 990 超上級リーディング 7つのコアスキル

作者:テッド 寺倉、ロス・タロック / 出版社:アルク

Part7対策で買いました。この本のおかげて答えの根拠を探す力が養われました。私のリーディングの弱点(拡大解釈しすぎ)を見つけさせてくれた本です。

新TOEICテストBEYOND990超上級問題+プロの極意

作者:ヒロ前田、ロス・タロック、TEX 加藤 / 出版社:アルク

リスニング、リーディング含め、全パートの難問対策です。

全問正解する新TOEIC TEST990点対策

作者:加藤 優 / 出版社:語研

とにかく難しいですが、満点をとるために克服しないといけないポイントを抑えています。超高地トレーニング用です。少なくとも900点以上の方におすすめします。

TOEIC L&Rテスト990点攻略 改訂版: 新形式問題対応 (Obunsha ELT Series)

作者:濱崎 潤之輔 / 出版社:旺文社

Part1のトレーニングが多かったので、Part1強化になりました。

TOEICテストの準備と心得

次の項目はTOEICテストを受験するにあたっての、テスト前日から直前までの準備と心得です。

  • 前日は早く寝る
  • 試験はお昼すぎから始まるので、昼ごはんはお腹いっぱい食べすぎない(眠くなり、思考回路が鈍ります)
  • 早めに会場について心を落ちつかせる
  • 朝ごはん後からは途中でトイレに行きたくなるのを防ぐために、飲み物は最低限に抑える
  • 時計と消しゴムは落とした時のためにそれぞれ2つ用意
  • 鉛筆は普段使っている書き慣れたものを2,3本持参する(マークシートを塗る時間を少しでも縮めるためにも)
  • 試験中の周りの咳やくしゃみ、貧乏ゆすりなどの雑念に一切動じない精神力をつけるために、カフェや電車の中など、人と雑音が多い場所でわざと勉強する

最後に

TOEIC満点を取得してもまだまだ知らない単語やニュースで聞き取れない時もたくさんあります。
TOEIC満点は1つの通過点です。本物の英語名人になるには、今でもまだ日々精進の毎日です。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

プロフィールとTOEIC公式認定証

今回のブログ記事を執筆して頂いたライターさんのプロフィールと、TOEIC公式認定証です。

  • よしえ小学生男子を育てる主婦。子供との時間をしっかり確保しながら大好きな英語で仕事をするために10年ぶりに一念発起しTOEIC勉強を始めて、6回目の受験でTOEIC満点を取得。趣味は英語と料理と旅行。年一回は子連れで海外に行ってます