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TOEIC Part5 中上級レベル問題 (No.8)

英語・英単語・TOEIC学習 Eigo Love

このシリーズではTOEIC満点講師が作成する、TOEIC Part5 上級レベル(スコア800~850点)問題と英文法解説を公開します。

今回は英文法問題を4問を公開します。解説はTOEIC中級者向けに書いています。

TOEIC Part5 短文穴埋め問題No.8 (中上級レベル)

英文の空所に該当する最も適切な単語やフレーズを(A)~(D)の選択肢から選んでください。

Part5 穴埋め問題 Q1

Although the CEO has stated that the reason for his resignation is a slump in business, his unfavorable reputation makes journalists presume that there _________ reasons why he is leaving the company.

(A) are no
(B) are another
(C) may be other
(D) will be another



※問題の解答は下にあります↓




Q1の解説(動詞の問題)

【英文】
Although the CEO has stated that the reason for his resignation is a slump in business, his unfavorable reputation makes journalists presume that there may be other reasons why he is leaving the company.

最高経営責任者は辞職の理由は会社の経営不振によるものだと述べましたが、彼の好ましくない評判が、辞職する理由が他にもあるのではないかとジャーナリストたちを考えさせた。

(A) are no (B) are any other (C) may be other (D) will be another

【解説】
選択肢はすべて動詞の部分なので動詞の問題です。選択肢にotherとanother、否定と肯定が含まれているので、それぞれ考えていきます。まず問題文の
まず選択肢に含まれるotherとanotherの判断から考えていきましょう。空欄のあとに複数名詞reasonsがあるのでotherが適切です。anotherは単数名詞にしか使えません。そのため選択肢(B)(D)は誤りです。

次に否定と肯定の判断をするために、全体の内容を考えていきます。Although節はAlthough the CEO has stated that the reason for his resignation is a slump in business,「最高経営責任者は、彼の辞職の理由は会社の不況によるものだと述べましたが」となります。

次に空欄には否定と肯定のbe動詞を補いながら主節を考えていきます。
his unfavorable reputation makes journalists presume that there (are / are no) reasons why he is leaving the company
「記者たちは、彼の好ましくない評判のため、彼が辞職する理由(がある / がない)と考えている。」となります。
ここでは「好ましくない評判」があるため「別の理由があるのではないか」と考える方が自然です。そのため肯定文が適切で、否定形の選択肢(A)は誤りと判断できます。

選択肢(C)だとhis unfavorable reputation makes journalists presume that there (may be other) reasons why he is leaving the company「記者たちは、彼の好ましくない評判のため、彼が辞職する(他の)理由がある(かもしれない)と考えている。」となり自然なので、選択肢(C)が正解です。

【答え】
(C) may be other

Part5 穴埋め問題 Q2

_________ told about the conflicts between her and the Human Resources for quite a long time, I am not surprised at all that she is leaving the company next month.

(A) Being
(B) Having
(C) Had been
(D) Having been



※問題の解答は下にあります↓




Q2の解説(分詞構文の問題)

【英文】
Having been told about the conflicts between her and the Human Resources for quite a long time, I am not surprised at all that she is leaving the company next month.

彼女の人事に対する不満を長い間聞いていた為、 彼女が来月退社することに対して全く驚きはない。

(A) Being (B) Having (C) Had been (D) Having been

【解説】
選択肢はすべて分詞または動名詞です。問題文を見ると空欄を含む部分は従属節になっているので、分詞構文の問題と判断できます。
まず選択肢には選択肢(C)(D)の受動態と、選択肢(A)(B)の能動態の2種類あるので、文脈からどちらが自然か判断していきます。

主節はI am not surprised at all that she is leaving the company next month.「彼女が来月退社することに対して私は全く驚きはない」という内容です。

次に従属節の内容は( 空欄 + told ) about the conflicts between her and the Human Resources for quite a long time「彼女の人事に対する不満を長い間~( 空欄 + told )」という内容です。

従属節の( 空欄 + told )の部分は「伝えた」という能動態、「伝えられた」という受動態どちらが自然かと考えます。この場合は「彼女の不満を(聞いていた=伝えられていた)」が自然と判断できます。そのため、選択肢(A)(B)は不適切です。

次に選択肢(C)(D)を考えていきます。(C)は過去完了形、(D)は現在完了形ですが、分詞構文では「主節の時と同じ時のことであればingまたはp.p.(過去分詞)、主節の時より過去のことであればHaving p.p.」を用います。

今回は主節の「退社の知らせを聞いて驚かない」という内容に対して、従属節の「彼女の不満を長い間聞いていた」という内容は、主節より過去の内容です。
そのためHaving p.p.の選択肢(D)が正解です。また分詞構文には過去完了形を使ったHad p.p.という形はありません。主節より過去のことに対してはHaving p.p.を用います。

【答え】
(D) Having been

Part5 穴埋め問題 Q3

I could not have improved my TOEIC score if it _________ for taking the English lessons.

(A) was not
(B) were not
(C) had not been
(D) has not been



※問題の解答は下にあります↓




Q3の解説(仮定法の問題)

【英文】
I could not have improved my TOEIC score if it had not been for taking English lessons.

英語の授業を受けなかったら、TOEICの点数は上がらなかっただろう。

(A) was not (B) were not (C) had not been (D) has not been

【解説】

if節があり、主節にcouldが使われているので仮定法の問題と推測できます。could/would/might+動詞であれば「(今)〜だろう」というニュアンス、could/would/might+have p.p.であれば「(過去)〜だっただろう」というニュアンスになります。

またif節がある場合には、if節の動詞が過去形、または過去完了形の形になります。過去形であれば「(今)もし〜であれば」というニュアンス、過去完了形であれば「(過去)もし〜だったなら」というニュアンスになります。

主節かif節の動詞が上記の形でない場合は、仮定法にはならないので注意してください。例えば下の例では、②は主節、if節共に仮定法の動詞の形ではないので仮定法ではありません。②は直接法の未来時制です。

①(仮定法)I could go out if it didn’t rain.

「もし雨が降ってなければ私は外出できるだろうに。」

②(直接法)I will go out if it rains tomorrow.

「もし明日雨が降ったら外出しません。」

今回の問題では、主節がcould+have p.p.、if節が過去完了形なので仮定法と判断できます。

次に全体の内容を考えていきます。if節はif it be動詞 not for A「Aがなければ」という慣用表現になっています。
Aの部分にはtaking English lessons「英語の授業を受けること」が入っているので、全体は「もし英語の授業を受けなければ」という内容です。さて、ここで選択肢の判断をしていきます。

まず、仮定法のif節では動詞は過去形(be動詞はwere)か過去完了形を使います。そのため、be動詞 wasを使っている選択肢(A)、現在完了形を使っている選択肢(D)は不適切です。

次に過去形の選択肢(B)、過去完了形の選択肢(C)を考えていきます。

仮定法ではif節の動詞は「今」のことであれば過去形、「過去」のことであれば過去完了形を使います。また主節では「今」のことであればcould/would/might+動詞、「過去」のことであればcould/would/might+have p.p.を使います。

今回の「英語の授業を受けなければ」という内容はどうでしょうか。主節could not have improved my TOEIC score「(過去)TOEICの点数は上がらなかっただろう」という「過去」のことに対して、if節は「(過去)英語の授業を受けなかったら」と「過去」の内容とすると自然な流れになります。そのため、if節を「過去」のニュアンスにする過去完了形の選択肢(C)が正解です。

選択肢(B)では主節が「過去」の内容なのに対して、if節は「今」の内容となり、「(今)英語の授業を受けたら、(過去)TOEICの点数は上がらなかっただろう。」と不自然な内容になるため不適切です。

【答え】
(C) had not been

Part5 穴埋め問題 Q4

The reason you ____________ invited to the meeting yesterday is because those who attended the meeting were assigned to the new market research project of which you are not a part.

(A) are not
(B) were not
(C) are
(D) were



※問題の解答は下にあります↓




Q4の解説(時制の問題)

【英文】
The reason you were not invited to the meeting yesterday is because those who attended the meeting were assigned to the new market research project of which you are not a part.

あなたが昨日のミーティングに招待されなかった理由は、そのミーティングに参加していたのは新しいマーケットリサーチのプロジェクトに関わるメンバーのみで、あなたは違うからです。

(A) are not (B) were not (C) are (D) were

【解説】
選択肢をみると、時制の判断、肯定文と否定文の判断をする問題です。選択肢にはどれもinviteが含まれているので、空欄にinviteを補って文を見ていきます。
主語はThe reason you ( invite ) to the meeting yesterday「あなたが昨日会議に( 招待 )の理由」、動詞以降はis because 〜「〜だからです」という構造です。

まず時制の判断をしていきます。主語にyesterdayがあることから空欄部分は過去形と判断できます。そのため現在形の選択肢(A)と(C)は不適切です。
次に肯定文の選択肢(D)、否定文の選択肢(B)を判断します。

後半部分を見るとbecause those who attended the meeting were assigned to the new market research project of which you are not a part「そのミーティングに参加していたのは新しいマーケットリサーチのプロジェクトに関わるメンバーのみだったから」とあります。

ここから会議は「あなたが関わっていない内容」だったことが分かります。自分に関係ない会議には招待されないのが自然なので、否定文の選択肢(B)が正解です。
選択肢(D)だと「会議に招待された理由」=「あなたが関わっていない内容だった」という内容になり不適切です。

【先行詞 of which】
英文:~ the new market research project of which you are not a part. では the ~ project を of which (関係代名詞)で修飾しています。

下記の節2の(the new market research project)の部分を which と置き換えると、 you are not a part of which となる。この時 which の前が前置詞の場合、of which ごと 節1の project (先行詞) の後に置きます。

下記の節1と節2を関係代名詞でつなぐと節3となります。関係代名詞で置き換える名詞の前が前置詞の場合、通例このように書きます。

節1:those who ~ assigned to the new market research project

節2:you are not a part of (the new market research project)

節3:those who ~ assigned to the new market research project of which you are not a part.

【答え】
(B) were not