このシリーズでは、いろんな種類の類義語を学習します。今回は「違い」という意味を持つ英単語の使い分けとニュアンスの違いを解説します。
「違い」の英単語
difference, contrast, distinction, discrepancy
使い分けのポイント
differenceは「違い」を意味する最も一般的な名詞で、“There is a big difference in personality between the sisters.”(姉妹の性格には大きな違いがある)や、“It is hard to tell the difference between twins.”(双子を見分けるのは難しい)のように、人や物の間の違いを表して使います。
contrastは比較や対照によって明らかになる違いのことで、例えば“There is a contrast between the cultures of the two countries.”(2国の文化は大きく違う)のように、違いが著しいというニュアンスをもちます。
distinctionは似ている物、または関係がある物どうしを区別する違いのことです。例えば“distinction between the written and spoken language”は「書き言葉と話し言葉の違い」という意味で、同じ言葉というものの違いについて述べています。また、“There is no distinction between the two plans.”は「どちらの計画にも目立った違いがない」という意味で、二つの計画が似ており、一方を他方から区別できるような点がないことを意味します。
discrepancyは、金額や文書など一致しているべきものの「不一致」を意味します。例えば“There were differences between the two sales reports.”(二つの売り上げ報告には違いがあった)からは、違いがあったことが問題なのか問題ではないのかは分かりませんが、“There were discrepancies between the two sales reports.”からは、本来は一致しているべき二つの売上報告に違いがあり、それが問題であるということが分かります。
【目次】
difference
[名詞の主な意味]
(形・外見・性質・能力・数量などの点での)違い、相違。(最も一般的な表現)
[発音]
dífərəns ディファランス(アクセントは、ディ)
[語形変化]
単数形: difference
複数形: differences
[例文]
There is a subtle difference in meaning between these two words.
訳:この2つの単語の意味には微妙な違いがある。
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contrast
[名詞の主な意味]
(比較・対照によって明らかになる)著しい違い。
[発音]
kɑ́ntræst カントラスト(アクセントは、カ)
[語形変化]
単数形: contrast
複数形: contrasts
[例文]
There is a striking contrast between what she says and what she actually does.
訳:彼女の言っている事と実際にやっている事には著しい違いがある。
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distinction
[名詞の主な意味]
(似ている物を区別する)違い。
[発音]
distíŋkʃən ディスティンクシャン(アクセントは、ティ)
[語形変化]
単数形: distinction
複数形: distinctions
[例文]
There is a clear distinction between the defense policies of the two main parties.
訳:二大政党の防衛政策にははっきりした違いがある。
【BACK】
discrepancy
[名詞の主な意味]
(一致すべき金額・統計・文書などの)不一致。
[発音]
diskrépənsi ディスクレパンスィー(アクセントは、レ)
[語形変化]
単数形: discrepancy
複数形: discrepancies
[例文]
There were a number of discrepancies between the two men’s statements.
訳:2人の男性の陳述(ちんじゅつ)にはいくつかの矛盾があった。
【BACK】
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