このシリーズでは英語の色々な類義語を学習します。今回は「主張する」という意味を持つ英単語の使い分けとニュアンスの違いを解説します。
「主張する」の英単語
claim, argue, assert, insist, maintain, allege, contend, profess
類義語の使い方とニュアンス
claim
claim は、何かを「主張する」ことを意味する動詞で、自分が真実だと思っていることを、証拠がなくても、または他人から反対される可能性があっても主張するというニュアンスをもっています。また、他人の発言をclaimだと表現すると、その主張内容を疑わしいと思っているということを暗に表します。
例えば、“He said that he was treated unfairly.”(彼は不当な扱いを受けたと述べた)は、彼の発言内容を客観的に述べる文章ですが、“He claimed that he was treated unfairly.”と表現すると、彼の発言には信ぴょう性がないと自分が思っているというニュアンスをもった文章になります。
profess
疑わしいことではなく、完全な偽りを主張するという意味では profess を使います。上記の例文に profess を使って“He professed that he was treated unfairly”と表現すると、「彼は不当な扱いを受けたと虚偽の主張をした」という意味になります。
assert
assert は、“She asserted that she had nothing to do with the case.”(彼女はその件とは無関係だと断言した)のように、あることが真実であると「きっぱりと言いきる」ことを意味します。
maintain
maintain は「持続する」ことや「維持する」ことを基本的に意味する動詞ですが、自分の意見や信念などを「主張し続ける」、「繰り返して主張する」という意味でも使うことができます。
また maintain には「他人から否定・反対されてもなお主張する」というニュアンスがあるため、例えば“He maintains that he did nothing wrong.”(彼は自分が何も悪い事をしていないと主張している)と表現すると、「彼の主張を他の人は信じていない」ということが含意されます。
insist
insist も maintain と同じように、反対を受けても自分の意見が正しいと主張することを表しますが、「断固として言い張る」という強いニュアンスをもっています。
allege
allege は、“Several employees alleged that they had been exposed to power harassment.”(数人の従業員がパワハラを受けたと主張している)のように、誰かが不正や犯罪をおかしたと主張することを意味します。
また allege は、証拠がない状態で犯罪の申し立てをするという意味でも頻繁に使われます。
argue, contend
argue と contend は、どちらも議論などで自分の意見を「主張する」ことを意味します。
意味にほぼ違いはありませんが、“She argued that the proposal should be rejected.”と、“She contended that the proposal should be rejected.”では、argue の例文の方が「相手を説得しようとしている」ニュアンスを強く持っています。また、contend は argue よりも硬い表現です。
claim
[動詞の主な意味]
(証拠を出さずに)(~であると)主張する。
[発音]
kléim クレイム(アクセントは、レ)
[語形変化]
現在形: claim
三人称単数現在形: claims
過去形: claimed
過去分詞: claimed
現在分詞: claiming
[例文]
He claims to be related to John Lennon.
訳:彼は自分がジョン・レノンの親戚であると主張している。
【BACK】
argue
[動詞の主な意味]
(相手を説得するために)(~である)と主張する。
[発音]
ɑ́ːrgjuː アーギュー(アクセントは、アー)
[語形変化]
現在形: argue
三人称単数現在形: argues
過去形: argued
過去分詞: argued
現在分詞: arguing
[例文]
Senator Johnson argued that lower taxes would boost consumer spending.
訳:ジョンソン上院議員は減税で個人消費が増加すると主張した。
【BACK】
assert
[動詞の主な意味]
(~であると)きっぱりと言いきる。
[発音]
əsə́ːrt アサート(アクセントは、サ)
[語形変化]
現在形: assert
三人称単数現在形: asserts
過去形: asserted
過去分詞: asserted
現在分詞: asserting
[例文]
Ms. Moore asserted that that product was safe and a recall was not necessary.
訳:ムーアさんはその商品が安全であり、回収の必要がないと主張した。
【BACK】
insist
[動詞の主な意味]
(~が事実だと)断固として言い張る。
[発音]
insíst インスィスト(アクセントは、スィ)
[語形変化]
現在形: insist
三人称単数現在形: insists
過去形: insisted
過去分詞: insisted
現在分詞: insisting
[例文]
Mr. Jones insisted that it was not necessary to alter the plan.
訳:ジョーンズさんは計画を変更する必要がないと主張した。
【BACK】
maintain
[動詞の主な意味]
(~であると)繰り返して主張する。
[発音]
meintéin メインテイン(アクセントは、テ)
[語形変化]
現在形: maintain
三人称単数現在形: maintains
過去形: maintained
過去分詞: maintained
現在分詞: maintaining
[例文]
Despite the mounting evidence, he maintains that he is innocent.
訳:ますます増える証拠にもかかわらず、彼は自分が無罪であると主張している。
【BACK】
allege
[動詞の主な意味]
(証拠なく)(人が悪事・犯罪をしたと)主張する。[硬い表現]
[発音]
əlédʒ アレッジュ(アクセントは、レ)
[語形変化]
現在形: allege
三人称単数現在形: alleges
過去形: alleged
過去分詞: alleged
現在分詞: alleging
[例文]
Ms. Fernandez alleged that she saw him steal the money.
訳: フェルナンデスさんは彼がお金を盗んだのを見たと主張した。
【BACK】
contend
[動詞の主な意味]
(議論などで)(自分の考えなどを)主張する。[硬い表現]
[発音]
kənténd コンテンド(アクセントは、テ)
[語形変化]
現在形: contend
三人称単数現在形: contends
過去形: contended
過去分詞: contended
現在分詞: contending
[例文]
She contended that the agreement was invalid.
訳:彼女はその契約が無効であると主張した。
【BACK】
profess
[動詞の主な意味]
(~であると)偽って主張する。[硬い表現]
[発音]
prəfés プロフェス(アクセントは、フェ)
[語形変化]
現在形: profess
三人称単数現在形: professes
過去形: professed
過去分詞: professed
現在分詞: professing
[例文]
He professed his ignorance of the matter.
訳:彼はその事について何も知らないと主張した。
【BACK】
以上、ご閲覧ありがとうございました。