「十分な」の意味を持つ英単語の使い分け

このシリーズでは英語の色々な類義語を学習します。今回は「十分な」という意味を持つ英単語の使い分けとニュアンスの違いを解説します。

「十分な」の英単語

enough, sufficient, adequate, ample, plenty

類義語の使い方とニュアンスの違い

enough, sufficient

enoughは「十分な」という意味をもつ形容詞です。ある目的を果たすために必要な量があるというニュアンスで使われます。sufficient も enoughと同じ「十分な」の意味ですが、enough よりも硬い表現です。

例えば、“There is enough[sufficient] food for guests.”は「ゲスト全員に行き渡るほど十分な食べ物がある」ことを意味します。

adequate

adequate は「必要最低限を満たすほど十分である」という意味で「不足しない」というニュアンスです。

上記の例文に adequate を使い、“There is adequate food for guests.”と書くと「ゲスト全員に振る舞える程度の食べ物がある」という意味を表します。

ample

ample は「必要以上に十分である」ことを表します。

上記の例文に ample を使い、“There is ample food for guests.”とすると、ゲスト全員に食べ物を振る舞っても「あり余るほどにある」という意味になります。

plenty

plenty は「たくさん」「必要なだけ十分」の意味の名詞です。

例えば、”Would you like some more coffee?” “No thanks, I’ve had plenty.”(結構です、十分に頂きました)の文では、plenty はコーヒーが「十分な量」を意味します。

“I have plenty work to do.”(仕事がたくさんある)のように、口語的な表現で plenty を形容詞として使う人もいますが、正しくは“plenty of”と書く必要があります。従って“I have plenty of work to do.”とするのが適切です。

【目次】

enough

[形容詞の主な意味]
 (量・数・時間などが)(ある目的を果たすために)十分な。[最も一般的な表現]

[発音]
 inʌ́f イナフ(アクセントは、ナ)

[比較変化]
 無し

[例文]
 James doesn’t have enough money to buy a new car.
 訳:ジェームズは新しい車を買うのに十分なお金がない。

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sufficient

[形容詞の主な意味]
 (量・数・時間などが)(ある目的を果たすために)十分な。[enoughより硬い表現]

[発音]
 səfíʃnt サフィシェント(アクセントは、フィ)

[比較変化]
 無し

[例文]
 There was sufficient evidence to prove that he was guilty.
 訳:彼が有罪であることを立証する十分な証拠があった。

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adequate

[形容詞の主な意味]
 (量・数・時間などが)(必要最小限を満たすために)十分な。

[発音]
 ǽdikwət アディクウェット(アクセントは、ア)

[比較変化]
 無し

[例文]
 Many towns in this area do not have an adequate number of doctors.
 訳:この地域には、十分な数の医師がいない町が多い。

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ample

[形容詞の主な意味]
 (物・場所・時間などが)(余るほど)十分な。

[発音]
 ǽmpl アンプル(アクセントは、ア)

[比較変化]
 比較級: ampler
 最上級: amplest

[例文]
 There will be ample time for discussion after the presentation.
 訳:プレゼンテーションの後に、討論の時間を十分に設けている。

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plenty

[名詞の主な意味]
 (必要なだけ)十分な数量。

[発音]
 plénti プレンティー(アクセントは、レ)

[語形変化]
 単数形: plenty
 複数形: 無し

[例文]
 We have plenty of time to have lunch before the conference.
 訳:会議の前に昼食をとる時間が十分にある。

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以上、ご閲覧ありがとうございました。