「本当の・本物の」の意味を持つ英単語の使い分け

このシリーズでは、いろんな種類の類義語を学習します。今回は「本当の・本物の」という意味を持つ英単語の使い分けとニュアンスの違いを解説します。

「本当の・本物の」の英単語

true, real, actual, genuine, authentic

使い分けのポイント

trueは「事実に合致している」という意味で「真実である」ことを表す形容詞で、“a true story”(実話)、“Is it true that he is going to move overseas?”(彼が海外に引っ越すというのは本当ですか?)のように、話の内容が真実であると述べる場合に使われることが多いです。realは、“a real diamond”(本物のダイアモンド)のように物事が偽物ではなく「本物である」こと、あるいは“a real friendship”(真の友情)のように、表面的に装われたものではなく「本物である」ことを表します。realはまた、話や人物が架空のものではなく、“The character is based on a real person.”(そのキャラクターは実在の人物をモデルにしている)のように、「実在している」という意味でも使われます。

actualは、状況や結果などが想像された、または理論的に仮定されたものではなく、“an actual event”(実際の出来事)、“an actual example”(実例)のように、「実際の」ものであることを表します。

genuineは、“genuine leather”(本革)、“a genuine Picasso painting”(ピカソの本物の作品)のように、物や作品などが偽物や複製品ではなく「本物である」ことを意味します。また、“She has a genuine desire to help other people.”(彼女は他の人の役に立ちたいと心から望んでいる)のように、人の感情や人柄が誠実で信頼できることを表す形容詞としても使われます。authenticもgenuineと同様に、芸術作品などが偽物ではなく「本物である」ことを表す形容詞ですが、“He served us authentic Japanese dishes.”(彼は私達に本格的な和食をふるまってくれた)のように、「本格的な」という意味でも使います。

【目次】

true

[形容詞の主な意味]
 (事実に合致していて)真実の。

[発音]
 trúː トルー(アクセントは、ルー)

[比較変化]
 比較級: truer
 最上級: truest

[例文]
 That article is not true.
 訳:その記事は真実ではない。

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real

[形容詞の主な意味]
 (表面的に装われたものではなく)本当の、真の。(人・物が)実在する。

[発音]
 ríːəl リーアル(アクセントは、リー)

[比較変化]
 比較級: more real, realer
 最上級: most real, realest

[例文]
 Tell me the real reason.
 訳:本当の理由を教えなさい。

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actual

[形容詞の主な意味]
 (想像や理論的な仮定ではなく)実際の。

[発音]
 ǽktʃuəl アクチュアル(アクセントは、ア)

[比較変化]
 無し

[例文]
 The actual cost was much higher than the estimate.
 訳:実際の費用は見積もりよりずっと高かった。

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genuine

[形容詞の主な意味]
 (物・作品などが)(偽物・複製品ではなく)本物の。(感情などが)(見せかけでなく)心からの、誠実な。

[発音]
 dʒénjuin ジェニュイン(アクセントは、ジェ)

[比較変化]
 比較級: more genuine
 最上級: most genuine

[例文]
 This bag is made from genuine leather.
 訳:このカバンは本革で作られている。

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authentic

[形容詞の主な意味]
 (物・作品などが)(偽物・複製品ではなく)本物の。(料理などが)本格的な。

[発音]
 ɔːθéntik オーセンティック(アクセントは、セ)

[比較変化]
 比較級: more authentic
 最上級: most authentic

[例文]
 This painting is an authentic Monet.
 訳:この絵は本物のモネだ。

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以上、ご閲覧ありがとうございました。