このシリーズでは、いろんな種類の類義語を学習します。今回は「疑う」という意味を持つ英単語の使い分けとニュアンスの違いを解説します。
「疑う」の英単語
doubt, suspect, question, query, distrust
使い分けのポイント
doubtは「疑わしく思う」ことを意味する動詞で、“She doubted his story.”(彼女は彼の話を嘘ではないかと疑った)のように、ある物事が「真実ではないのではないか」と思うこと、あるいは“I doubt that the project will be a success.”(プロジェクトは成功しないのではないかと思う)のように、何かが「起こりそうもないことだ」と思うことを意味します。
suspectは、“I suspected that she was lying to me.”(彼女が私に嘘をついているのではないかと疑った)のように、陰で「悪いことが起きているのではないか」、「誰かが悪いことをしているのではないか」、と疑いを抱くことを意味します。また、“He is suspected of burglary.”(彼には強盗の疑いがかけられている)のように、犯罪の「容疑をかける」という意味でも頻繁に使われます。
questionには名詞として「質問」や「疑問」という意味がありますが、動詞としては“I started to question my ability.”(私は自分の能力に疑問をもち始めた)のように「疑問を抱く」、または“He questioned her statement.”(彼は彼女の発言に疑問を呈した)のように、「疑問を言葉にして述べる」ことを意味します。「疑問を呈する」という意味ではqueryも頻繁に使われます。
distrustは否定を意味する接頭辞のdisと「信用」を意味するtrustからなる単語で、名詞として「不信」という意味をもっています。動詞として使うと“He distrusts the media.”(彼はメディアを信用していない)のように、人や制度などを「信用しない」ことを意味します。
【目次】
doubt
[動詞の主な意味]
(人・言葉などを)疑わしく思う。
[発音]
dáut ダウト(アクセントは、ダ)
[語形変化]
現在形: doubt
三人称単数現在形: doubts
過去形: doubted
過去分詞: doubted
現在分詞: doubting
[例文]
I am sorry for doubting you.
訳:あなたを疑ってごめんなさい。
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suspect
[動詞の主な意味]
(人に)(犯罪・悪事などの)疑いをかける。(~ではないかと)疑う。
[発音]
səspékt サスペクト(アクセントは、ペ)
[語形変化]
現在形: suspect
三人称単数現在形: suspects
過去形: suspected
過去分詞: suspected
現在分詞: suspecting
[例文]
He is suspected of murder.
訳:彼に殺人の疑いがかけられている。
【BACK】
question
[動詞の主な意味]
(能力・発言・状況などに対して)疑問を抱く、疑問を呈する。
[発音]
kwéstʃən クウェスチャン(アクセントは、ウェ)
[語形変化]
現在形: question
三人称単数現在形: questions
過去形: questioned
過去分詞: questioned
現在分詞: questioning
[例文]
She didn’t question his explanation.
訳:彼女は彼の説明に疑問をもたなかった。
【BACK】
query
[動詞の主な意味]
(能力・発言・状況などに対して)疑問を呈する。
[発音]
kwíəri クウィアリー(アクセントは、ウィ)
[語形変化]
現在形: query
三人称単数現在形: queries
過去形: queried
過去分詞: queried
現在分詞: querying
[例文]
They queried the bill.
訳:彼らは請求書に疑問を呈した。
【BACK】
distrust
[動詞の主な意味]
(人・制度などを)信用しない。
[発音]
distrʌ́st ディストラスト(アクセントは、ラ)
[語形変化]
現在形: distrust
三人称単数現在形: distrusts
過去形: distrusted
過去分詞: distrusted
現在分詞: distrusting
[例文]
He had always distrusted that politician.
訳:彼はその政治家をずっと信用していなかった。
【BACK】
以上、ご閲覧ありがとうございました。