このシリーズでは、TOEICテストで900点以上を取得したTOEIC上級者の勉強法を公開します。
今回はTOEICスコア905点のMamekoさんが、ご自身の経験を元にTOEICテストで900点を達成するための勉強法を解説します。
TOEICリスニングパートで満点をとる勉強法
私は社会人として働き始めた後、転職を夢見て北米に半年間短期留学をしました。帰国直後のTOEICは710点。英語を使う仕事に転職はできましたが、英語力の無さを実感していました。その後TOEICの専門学校で文法の勉強を0からスタートし、1ヵ月目のTOEICで840点、2か月目には900点以上を達成しました。
単語力を強化し文法の理解と「文型分け」更に「シャドーイング」の練習を行うことで、TOEICのスコアが上がり、英字新聞も読めるようになりました。そしてリスニングセクションでは2回満点を取ることができました。
リスニング対策は基本に忠実な学習をすることで9割以上の得点を取ることが可能です。実際は学校に通わなくても実践できることばかりですので、私の学習方法を参考にしていただき高得点を目指していただけると嬉しいです。
英文法の理解はリスニングセクション満点のカギ
「英文法」と聞くとそれだけで拒否反応を示す人もいます。「文法なんてPart5,6でしか必要ないでしょう?」と言う人もいるかと思いますが、文法理解はリスニングで満点を取るための必要事項です。
TOEICで必要な英文法の理解とは、中学3年生までのレベルです。難しい文法用語を覚える必要はありません。ここでの英文法とは「英語の文の構造(S/V/C/O)の理解をする」ということです。
文の構造が理解できるようになると、英語を単語の集まりではなく「意味のかたまり」で捉えることができるようになります。そしてリスニングの際にも大事なポイントが分かるようになるのです。
「文型分け」や「5文型」とも言われるこの「文の構造の理解」を素早くできるようになると特にPart3,4の得点が確実に上がります。文法理解が曖昧な人は、まず中学3年生レベルまでの英文法を確実に理解するようにしてください。
リスニング対策にも役立つ5W1H
英文を聞きながらその場面を思い浮かべる際に大切なのが5W1H(When, Where, Who, What, Why, How)を意識するということです。いつ/どこで/誰が/どんな話を/なぜ/(どのように)しているのか、を意識しながら聞く癖をつけてみてください。
5W1Hを意識するということは「英語耳」を鍛えるということに繋がります。英語の長文を聞き取るためには、耳に入ってくる英文を「英語の語順のままで理解していく」必要があります。この力を習得するには時間がかかりますが、文法のルールさえ理解できていれば必ず身につくものです。
リスニングセクションは先読みの特訓が重要
リスニングセクションで得点を取れない人の共通点が「スピードについていけない」ことと「単語力不足」です。TOEICに慣れている受験者であれば実践していることですが、リスニング対策には先読みの特訓が必要です。各セクションの説明や例題が放送される時間、問題を早く解き終わった後の時間を先読みに充てていきましょう。
特にPart3,4では先読みをできるかどうかで解ける問題の数も変わってきます。選択肢まで全て先読みするのは不可能ですが、設問の部分を読むだけで内容のおおまかな予想もできるため正答に結び付けやすくなります。Part3,4の図表問題は先読みの際に図表にサッと目を通しておくだけでも落ち着いてリスニングに臨むことができます。
ところで、先読みの学習を始める前提として「ほとんどの単語が分かる状態である」ことが必要です。リスニングに出てくる単語が聴き取れない、設問の意味が分からない場合は絶対的な単語力不足が考えられます。リスニングセクションで出てくる単語は必ず覚えるようにしましょう。
単語帳を使用して単語数を増やす他に、公式問題集などを解きながら知らない単語を書き留めて自作の単語帳を作ることもTOEICのスコアアップに有効的です。
リスニングで聞き間違いを防ぐコツ
リスニングで聞き間違いをすることが多い人はPart1,Part2を集中的に学習していきましょう。Part1で失点をする人は、音の聞き分けを意識する練習をしてください。
以下の単語はひっかけ問題として出題されることが多いので注意が必要です。
coffee/copy, floor/flower, walk/work, truck/track/trunk, glass/grass
聞き取りが苦手な人は、スクリプトを見ながら自分が聞き落とす音を意識してみましょう。特に[L/R,S/Th, B/V, F/H]の音の違いは日本語には無いため、集中して聞き取り練習を行い正しい発音ができるように声に出して練習をしてください。
Part2では特に冒頭を意識して聴く必要がありますが、When/Whereが冒頭に来たからと言って答えが時間/場所で無い場合もあるので要注意です。この他「What makes you~」「How come~」で理由を問う問題、提案に対して「Why not?」と快諾する問題も定番ですので落ち着いて聞き取り、必ず得点に結び付けましょう。
Part1,2はひっかけ問題が非常に多いのですが出題パターンは限られているので、問題をたくさん解くことで確実に満点を狙えます。
シャドーイングで得点アップ
TOEICの対策をしていてもシャドーイングを実践している人は少ないのではないでしょうか。シャドーイングをすることによってメリットが3つあります。持っているテキストをより有効的に活用してみてはいかがでしょうか。
- リスニングのスピードに慣れ、正答率が上がる
- 自然な英語の流れが分かるようになる(「英語耳」が鍛えられる)
- 聞き間違いが減り、正確な発音が身につく
TOEICのテキスト(公式問題集等)でシャドーイングをする際にはPart3,4部分のみ繰り返し練習をしてみてください。シャドーイングの際にはまずスクリプトを見ずに英文を聴き、どれだけ理解ができるか確かめましょう。次にスクリプトを見ながら大まかな意味を理解しましょう。その際知らない単語が出てきたら確実に覚えてください。
Part1,2で得点が取れない人の場合は、リスニングの基礎力を強化させる必要があります。難易度の低いテキストで繰り返し練習をすることをお勧めします。その際には音の繋がりや間違いやすい発音を意識してください。
音のつながりを意識しながらシャドーイングの練習をすることによって、速読力、速聴力、英語耳が鍛えられるので、これまで実践していない人はぜひ試してみてください。
プロフィールとTOEIC公式認定証
今回のブログ記事を執筆して頂いたライターさんのプロフィールと、TOEIC公式認定証です。
- Mameko日本・北米で教育関係/英語関係の仕事に携わってきました。TOEICの学校でチューターとしての勤務経験もあります。現在は欧米で家族と暮らしています。英語学習は社会人になって始めましたが、一生の課題として取り組んでいます。