TOEIC Part5 問題集 Vol.1-1 | 英語ネイティブ先生作成

このシリーズではアメリカ人の英語教師が作成するTOEIC Part5 練習問題とその解き方や英文法を解説します。

TOEIC Part5 短文穴埋め問題 Vol.1-1

英文の空欄に該当する最も適切な単語やフレーズを(A)~(D)の選択肢から選んでください。

Question #1

If Texas Enterprise unsuccessfully invests in their stocks, its profit margin will __________ by five percent.

(A) rise
(B) increase
(C) diminish
(D) decline




※問題の解答は下にあります↓




Q1の解説(動詞の語彙問題)

【問題文】
If Texas Enterprise unsuccessfully invests in their stocks, its profit margin will decline by five percent.

テキサスエンタープライズが株の投資に失敗すれば、会社の利益率は5%減少するだろう。

(A) rise (B) increase (C) diminish (D) decline

この問題文は次の2つの節から構成されています。

(副詞節) If Texas Enterprise unsuccessfully invests in their stocks

(主節) its profit margin will decline by five percent

最初の文は「副詞節」です。後の文は「主節」です。主節では未来に起こりそうな出来事が書かれています。副詞節では接続詞の “if” を使って、「未来のある出来事が起こるための条件」を説明しています。“invest”は動詞で「投資する」という意味です。“profit margin”は「利益率」という意味です。

【解き方】
選択肢の (A) riseは動詞で「増える。増加する」。(B) increaseは動詞で「増える。増加する」。(C) diminishは動詞で「減少する」。(D) declineは動詞で「減少する」という意味です。

この問題を解くためのヒントは、“unsuccessfully invests”「投資に失敗する」です。主節の主語は“its profit margin”です。投資に失敗すれば会社の利益率が減少すると考えるのが自然です。「~%減少する」と英語で表現するには“decline by _____ percent”と書きます。“diminish”を“diminish by _____ percent”のような使い方はしません。よって (D) declineが正解です。

【不正解の選択肢】
(A) riseと(B) increaseは「増える。増加する」の意味です。副詞節では「投資に失敗する場合」という条件が書かれています。よって会社の利益率が増加すると考えるのは不自然です。

(C) diminishは動詞で「減少する」という意味です。“diminish by _____ percent”のような使い方はしません。

【例文】
This medicine should diminish your headache.

この薬はあなたの頭痛を和らげるはずです。

【答え】
(D) decline

Question #2

In spite of short funds, __________ of the employees were able to stay employed thanks to a promising new account.

(A) few
(B) almost
(C) many
(D) none




※問題の解答は下にあります↓




Q2の解説(数量代名詞の文法問題)

【問題文】
In spite of short funds, many of the employees were able to stay employed thanks to a promising new account.

資金不足にもかかわらず、前途有望な新しい顧客のおかげで、多くの従業員は雇用され続けることができた。

(A) few (B) almost (C) many (D) none

“thanks to”は群前置詞と呼び、「~のおかげで」という意味です。“thanks to a promising new account”は副詞句で、“were able to stay employed”を修飾しています。
“thanks to a promising new account”は「前途有望な新しい顧客のおかげで」と訳します。“In spite of”は「~にもかかわらず」という意味です。“In spite of short funds”は後続の文を修飾する副詞句で、「資金不足にもかかわらず」と訳します。

【解き方】
選択肢の (A) fewは代名詞で「ほとんどない」。(B) almostは副詞で「ほとんど」。(C) manyは代名詞で「多くの人。多くの物」。(D) noneは代名詞で「だれも~ない。どれも~ない」という意味です。

この問題を解くためのヒントは“In spite of”と“thanks to”です。“In spite of”の副詞句は、話の流れを変える働きがあります。よって“In spite of short funds”「資金不足にもかかわらず」に後続する文は良い結果だと予想できます。“thanks to”は、ほとんどの場合は良い結果に対して使います。“many”をブランクに入れると“many of the employees were able to stay employed”で良い結果となるので(C) manyが正解です。

【不正解の選択肢】
(A) “few of the employees”は「従業員はほんどいない」という意味です。“few of the employees were able to stay employed”は「雇用され続けることができた従業員はほとんどいない」と訳します。この場合“In spite of short funds”と話の流れが変わっていません。

(B) “almost of the employees”とは文法的に表現しません。almostの後に“all”などの名詞を入れると正しい表現となります。“almost all of the employees”で「ほとんどの従業員」と訳します。

(D) “none of the employees”は「従業員は誰ひとりいない」という意味です。“none of the employees were able to stay employed”は「雇用され続けることができた従業員は誰ひとりいない」と訳します。この場合も、“In spite of short funds”と話の流れが変わっていません。

【答え】
(C) many

Question #3

Mr. Moore did a great job as a salesperson __________ his lack of sales experience.

(A) concerning
(B) considering
(C) regarding
(D) excluding




※問題の解答は下にあります↓




Q3の解説(前置詞の文法問題)

【問題文】
Mr. Moore did a great job as a salesperson considering his lack of sales experience.

販売経験の不足を考慮すれば、ムーアさんは販売員として素晴らしい仕事をしました。

(A) concerning (B) considering (C) regarding (D) excluding

【解き方】
(B) considering は前置詞で「~を考慮すれば。~にもかかわらず」という意味です。選択肢はすべて前置詞です。それぞれの前置詞をブランクに入れて、文の意味が通じる単語は considering のみです。consideringが正解です。

【不正解の選択肢】

(A) concerning及び(C) regardingはどちらも前置詞で「~に関して」という意味です。concerning と regardingは、真面目な話をする時に使う堅い表現です。

【例文】
We often get compliments regarding our customer service.

私たちはたびたび、カスタマーサービスに関しての称賛を受け取ります。

(D) excludingは前置詞で「~を除いて」という意味です。excludingはある合計や集合から~を取り除く場合に使います。

【例文】
It costs $33 dollars, excluding the tip.

それはチップを除いて33ドルかかります。

【答え】
(B) considering

Question #4

Ms. Wilkinson has been recently dismissed for gross __________ and will not qualify for severance pay.

(A) negligence
(B) negligent
(C) neglectful
(D) negligently




※問題の解答は下にあります↓




Q4の解説(品詞問題)

【問題文】
Mr. Wilkinson has been recently dismissed for gross negligence and will not qualify for severance pay.

ウィルキンソンさんは重大な過失が理由で最近解雇され、退職金を受け取る資格は無いだろう。

(A) negligence (B) negligent (C) neglectful (D) negligently

この問題文は次の2つの節から構成されています。

(節) Ms. Wilkinson has been recently dismissed for gross negligence

(節) (she) will not qualify for severance pay

最初の節の“dismissed”は、“dismiss”の過去分詞です。“dismiss”は動詞で「解雇する」という意味です。“has been dismissed”は現在完了形の受動態です。“be dismissed for”で「~の理由で解雇される」と訳します。“recently”は副詞で「最近」という意味です。問題文では接続詞“and”の後の“she”が省略されています。2つの節の主語は同一人物だから後の節の“she”を省略されています。後半の英文の“qualify for”は「~の資格がある」という意味です。“severance pay”は「退職金」という意味です。

【解き方】
選択肢の (A) negligenceは名詞で「怠慢な行為。過失」。(B) negligentは形容詞で「怠慢な。過失のある」。(C) neglectfulは形容詞で「不注意な。怠慢な」。(D) negligentlyは副詞で「過失で。怠慢で」という意味です。

この問題を解くには最初に、問題文の“dismissed for gross”に注目します。forは前置詞で、この英文では「~が原因で。~が理由で」という意味です。forの後には必ず目的語の名詞、または目的語の名詞を修飾する形容詞などが続きます。

問題文の“gross”は形容詞で、名詞のnegligenceを修飾しています。“gross”は形容詞で「ひどい。重大な」という意味です。“gross negligence”で「重大な過失」と訳します。よって選択肢の中で、“dismissed for gross”と自然につながる単語は(A) negligenceのみです。“ence”のスペルで終わる英単語は、名詞の意味を必ず含んでいます。

【不正解の選択肢】
(B) negligent と (C) neglectful は形容詞だから“for gross”とは文法的につながりません。よって(B) negligent と (C) neglectful は不正解です。“ful”のスペルで終わる英単語は、ほとんどが形容詞だと思っても良いです。でも時々名詞の場合もあるので注意してください。

(D) negligentlyは、副詞だから“for gross”とは文法的につながりません。仮に“gross”が名詞の場合は文法的にはつなげることができます。しかし、“gross”が名詞の場合は「総額。総計」という意味なので、文には合いません。だから(D) negligentlyも不正解です。

【答え】
(A) negligence

Question #5

The information __________ from their sales data for the last 6 months has helped the president make his decision on a new business plan.

(A) extracted
(B) extracting
(C) to extract
(D) extractive




※問題の解答は下にあります↓




Q5の解説(分詞の文法問題)

【問題文】
The information extracted from their sales data for the last 6 months has helped the president make his decision on a new business plan.

過去6か月の売上データから抽出された情報は、新しい事業計画に関して、社長の決断を下すのに役に立っている。

(A) extracted (B) extracting (C) to extract (D) extractive

この問題文の「主部」と「述部」は次の通りです。

(主部) The information extracted from their sales data for the last 6 months

(述部) has helped the president make his decision on a new business plan

主部では主語の“The information”を“extracted from their sales data for the last 6 months”で修飾しています。「過去6か月の売上データから抽出された情報」と訳します。このように名詞を過去分詞で修飾する用法を「分詞の形容詞用法」と呼びます。

【解き方】
(A) extractedは“extract”の過去分詞です。この問題文での“extract”は他動詞で「(情報などを)抜き出す」という意味です。次のような語順で使うことが多いです。

人/物 + extract + 情報/物 + from + 情報/物

例1:He extracts information from a database.

彼はデータベースから情報を抜き出す。

上記の例1の英文を受動態で書くと次の例2の英文になります。

例2:Information is extracted from a database.

情報はデータベースから抜き出された。

次の例3は、例2と同じように受動態で書かれています。

例3:The information is extracted from their sales data for the last 6 months.

その情報は、過去6か月の売上データから抽出された。

上記の例3の英文から“is”を削除すると、問題文の主部の形になります。“extracted”は受動態の意味を持つ「分詞の形容詞用法」です。よって(A) extractedが正解です。

主部: The information extracted from their sales data for the last 6 months

【不正解の選択肢】
(B) extracting をブランクに入れると主部の“The information”が動作主となり、“extract”の目的語が存在しなくなります。“extract”は他動詞として使うので必ず目的語が必要です。(C) to extract の“extract”は他動詞として使うので必ず目的語が必要です。

(D) extractive をブランクに置いて“The information”を修飾できません。基本的に名詞の後に形容詞を置き、その名詞を修飾することはできません。しかし“available”や“present”などの叙述用法が可能な単語は、名詞を後ろから修飾することが可能です。

【答え】
(A) extracted

TOEIC Part5 短文穴埋め問題 Vol.1-2

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