TOEIC Part5 中上級レベル問題 (No.2)

このシリーズではTOEIC満点講師が作成する、TOEIC Part5 中上級レベル(スコア700~799点)問題と英文法解説を公開します。

今回は「語彙問題」が2問、「文法問題」が2問です。解説はTOEIC中級者向けに書いています。

TOEIC Part5 短文穴埋め問題No.2 (中上級レベル)

英文の空所に該当する最も適切な単語やフレーズを(A)~(D)の選択肢から選んでください。

Part5 穴埋め問題 Q1

Mr. Lee, the CEO of ABC Company, proposed that their new branch be built in the _________ of the airport.

(A) adjacent
(B) calamity
(C) vicinity
(D) community




※問題の解答は下にあります↓




Q1の解説(単語を選ぶ問題)

【解説】
CEOは新しい支社を空港と関連のある場所に建てたいようです。選択肢を見ると、候補になるのはadjacentとvicinityです。どちらも「近接して、近辺に」という意味があります。
ただ、空欄の前後を見るとin the _________ ofとなっているので、ここに入るのは名詞のvicinityしかありません。

in the vicinity of ~やin vicinity to ~で、「~の近辺に」という意味になります。類義語として、proximityもあり、こちらもTOEICに頻出です。

adjacentを使用する場合は、in adjacent toのように形容詞の形で用いたり、in the adjacency ofやin adjacency toのように名詞の形で用いたりします。
ちなみに(B) calamityは「災難」という意味です。

【答え】
(C) vicinity

【英文】
Mr. Lee, the CEO of ABC Company, proposed that their new branch be built in the vicinity of the airport.
ABC会社のCEOであるリーさんは、新しい支社を空港の近辺に建てようと提案しました。
(選択肢)adjacent、 calamity、 vicinity、 community



Part5 穴埋め問題 Q2

A lawyer, auditor and economist _________ appointed to work for H&B Corporation since last November.

(A) is
(B) are
(C) has been
(D) have been




※問題の解答は下にあります↓




Q2の解説(現在完了形の問題)

【解説】
この問題では、冠詞aの位置と数を正確に把握することが重要です。auditorとeconomistの前にanがないということは、弁護士と監査役と経済評論家は同一人物です。つまり単数扱いになります。

ちなみに、An lawyer, an auditor and an economistとなっていれば3人の別の人が存在することになるので複数扱いになります。そして次に時制を考えてみると、昨年11月以来ずっと働いていることを示し、完了形の形を伴ってのみ使えるsinceがあることから、正解は現在完了形の(C) has been になります。

【答え】
(C) has been

【英文】
A lawyer, auditor and economist has been appointed to work for H&B Corporation since last November.
弁護士であり、監査役であり、経済評論家でもある人は、昨年11月からH&B社に起用され勤めています。
(選択肢)is、 are、 has been、 have been



Part5 穴埋め問題 Q3

The school and parents continued negotiations on tuition increase for more than six months, but both sides wouldn’t _________ on the matter.

(A) argue
(B) settle
(C) discuss
(D) compromise




※問題の解答は下にあります↓




Q3の解説(語彙・語法の問題)

The school and parents continued negotiations on tuition increase for more than six months, but both sides wouldn’t compromise on the matter.

学校と生徒との親たちが学費値上げに関して6か月にも及ぶ交渉を行ったが、その問題で双方は妥協しなかった。

(A) argue (B) settle (C) discuss (D) compromise

tuition increase は「授業料の値上げ」の意味。 both sides は「双方、両者」の意味。

【解き方】

(D) compromise は自動詞で「妥協する、歩み寄る」の意味です。この問題の but 以下の節の would not (wouldn’t) は強い拒絶を表しています。

“compromise on the matter” は「その問題で妥協する」の意味で、よく使われている表現です。

【答え】
(D) compromise

【不正解の選択肢】

(A) argue は自動詞で「議論する、口論する」の意味。最初の“The school and parents continued negotiations …”の節では、双方は交渉を行っているのに、後の節で「双方は議論しなかった」だと、文意で矛盾します。

「その問題について議論する」と表現する場合は “argue over the matter” または “argue about the matter” と書きます。

(B) settle は自動詞で「(論争などが)解決する」の意味。この単語の意味は文意に合いますが、「問題を解決する」と表現する場合は“on” は不要です。“settle the matter” と書きます。

自動詞 settle + on は「(~の選択肢に)決定する、(~の考えに)落ち着く」の意味です。例えば、“settle on the third choice” は「3番目の選択肢に決定する」、“settle on the idea” は「その考えに落ち着く」と訳します。settle on は文意に合いません。

(C) discuss は他動詞で「話し合う、議論する」の意味。(A) と同じ理由で discuss は文意に合いません。

「その問題について議論する」と表現する場合は “on” は不要です。“discuss the matter” と書きます。



Part5 穴埋め問題 Q4

Sweets manufacturers are facing the pressure to reduce the sugar in their products, _________ they are urging their customers to eat sweet doughnuts for breakfast.

(A) so
(B) yet
(C) and
(D) nor




※問題の解答は下にあります↓




Q4の解説(接続詞の問題)

【解説】
空欄の前後の文を見てみましょう。「製菓会社は商品に含まれる糖分を減らすようにという圧力に直面している」「顧客たちに朝食に甘いドーナツを食べるように勧めている」となります。
この2つの文は逆接の関係にあります。だから(A) so「そこで」と、(C) and「そして」は消去できます。

(D) norは否定文において「~も~もない」という形で用いますが、この問題の文はどちらも肯定文ですので、不適切です。
したがって、正解は「それにもかかわらず」という意味の接続詞 (B) yetとなります。

【答え】
(B) yet

【英文】
Sweets manufacturers are facing the pressure to reduce the sugar in their products, yet they are urging their customers to eat sweet doughnuts for breakfast.
製菓会社は、商品に含まれる糖分を減らすようにという圧力を受けているにもかかわらず、顧客に朝食に甘いドーナツを食べることを推奨しています。
(選択肢)so、 yet、 and、 nor