このシリーズでは、いろんな種類の類義語を学習します。今回は「許す」という意味を持つ英単語の使い分けとニュアンスの違いを解説します。
「許す」の英単語
forgive, excuse, pardon, overlook, condone
使い分けのポイント
forgiveは、人の罪や過失を「許す」ことを意味する最も一般的な動詞で、罪や過失を犯した人に対する「怒りを捨てる」、「責めるのをやめる」というニュアンスをもっています。excuseは、メールへの返信の遅れや遅刻といった比較的に小さな間違いや少し失礼な行動を許す場合に使うことが多いです。pardonは罪や過失、失礼な行動などを「許す」ことを意味する硬い表現で、“pardon a criminal”(犯罪者を赦免する)のように、罪に対する罰を正式に「免除する」という意味で使われることもあります。なお、excuseとpardonは“Please excuse/pardon my being late.”(遅れて申し訳ありません)のように、丁寧な謝罪を表す表現としても頻繁に使われます。
overlookは「大目に見る」、「容赦する」というニュアンスをもっており、人の小さな欠点や過失などを責めずに見逃すことを表します。condoneもまた「容赦する」というニュアンスをもちますが、“Management was accused of condoning harrassment issues in the office.”(経営陣は職場でのハラスメントを黙認していたため非難された)のように、犯罪や悪事が行われていると知っているにもかかわらず、あえて見逃すと表現する場合に使われることが多いです。
【目次】
forgive
[動詞の主な意味]
(人の罪・過失を)許す。
[発音]
fərgív フォアギヴ(アクセントは、ギ)
[語形変化]
現在形: forgive
三人称単数現在形: forgives
過去形: forgave
過去分詞: forgiven
現在分詞: forgiving
[例文]
I don’t think I’ll ever be able to forgive him for what he did.
訳:私は、彼がやったことを決して許せないと思う。
【BACK】
excuse
[動詞の主な意味]
(人の小さな間違い・少し失礼な行動を)許す。
[発音]
ikskjúːz イクスキューズ(アクセントは、キュー)
[語形変化]
現在形: excuse
三人称単数現在形: excuses
過去形: excused
過去分詞: excused
現在分詞: excusing
[例文]
Please excuse me for not replying sooner.
訳:もっと早く返答しなかったことをお許しください。
【BACK】
pardon
[動詞の主な意味]
(人の罪・失礼な行動を)許す。(罰を)免除する。(硬い表現)
[発音]
pɑ́ːrdn パードゥン(アクセントは、パー)
[語形変化]
現在形: pardon
三人称単数現在形: pardons
過去形: pardoned
過去分詞: pardoned
現在分詞: pardoning
[例文]
Pardon me for interrupting, but there is an urgent phone call for you from head office.
訳:お話中申し訳ありませんが、本社から緊急の電話です。
【BACK】
overlook
[動詞の主な意味]
(人の過失・欠点を)見逃す、大目に見る。
[発音]
òuvərlúk オウヴァールック(アクセントは、ル)
[語形変化]
現在形: overlook
三人称単数現在形: overlooks
過去形: overlooked
過去分詞: overlooked
現在分詞: overlooking
[例文]
She overlooked his minor errors.
訳:彼女は彼の小さな間違いを大目に見た。
【BACK】
condone
[動詞の主な意味]
(人の罪・悪事を)容赦する、大目に見る。
[発音]
kəndóun カンドウン(アクセントは、ド)
[語形変化]
現在形: condone
三人称単数現在形: condones
過去形: condoned
過去分詞: condoned
現在分詞: condoning
[例文]
We cannot condone such behavior.
訳:そのような振る舞いは看過できない。
【BACK】
以上、ご閲覧ありがとうございました。