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例文で学ぶ英文法「前置詞」

このシリーズでは、英文法を例文を使って分かりやすく解説します。今回のテーマは「前置詞」です。

前置詞とは、その名前の通り「~の前に置く」ための品詞で、名詞または代名詞の前に置きます。前置詞を置くことで、空間の位置・方向・時などのイメージを、名詞に持たせることができます。

前置詞の役割

前置詞は名詞や代名詞、名詞句の前につけることで時間や位置、手段などを表す役割を果たします。

日本語の「~に」、「~へ」、「~で」などにあたる言葉ですが、日本語とは違って名詞の前につけるため、「前置詞」と呼ばれます。前置詞は単体で使うことはできず、必ず名詞の前につける必要があります。

前置詞がついた名詞や名詞句は、文中で形容詞的、または副詞的な役割を果たします。

【1】次の例文の前置詞は、the green shirtの前にあるinです。in the green shirtはThe boyという名詞を修飾してることから、前置詞+名詞句が形容詞的役割を果たしていることが分かります。

The boy in the green shirt is my younger brother.
緑色のシャツを着ている男の子は私の弟です。

【2】次の例文の前置詞は、the parkの前にあるinです。in the parkは動詞playの目的語であることから、この前置詞+名詞句が副詞的役割を果たしていることが分かります。

The kids are playing in the park.
子供達は公園で遊んでいます。

前置詞の使い分け

前置詞の単語数は少ないですが、1つの前置詞が時を表すこともあれば位置を表すこともあるなど、多様な意味を持っています。

ここでは代表的な前置詞を、位置、時、方向、手段などの種類に分けて使い方を説明します。

位置を表す前置詞

位置を表す前置詞の代表は、in、at、under、above、on、between、by、fromです。

前置詞イメージ意味
in空間の中(場所)~の中に
at場所の一点(地点・位置)~に
under~の下(位置)~の下に
above基準より上の一点(位置)~の上に、
on~に接している(位置・場所)~上に
between2つの物の間(位置・場所)~の間に
by~のそば(位置・場所)~のそばに
from場所の起点(位置)~から

in:空間の中

inは部屋や容器のような空間の中、またはある程度の広さがあるエリアの中を表します。

【1】次の例文のinは、どちらも「冷蔵庫」、「リビング」という空間の内部を表しています。

The milk is in the fridge.
牛乳は冷蔵庫の中にある。

They are in the living room.
彼らはリビングにいます。

【2】次の例文のinは、どちらも「東京」、「アメリカ」という広い場所を表しています。

He lives in Tokyo.
彼は東京に住んでいます。

I studied in America.
私はアメリカで勉強しました。

【3】次の例文のinは、鍵の位置を表しています。

He was holding the key in his hand.
彼は鍵を、自分の手のひらに握りしめていた。

at:場所の一点(~に)

atは、指で地図上の一点を指さすようなイメージをもつ前置詞で、人や物が特定の場所に「いる」ことや「ある」ことを表します。

He is at home.
彼は家にいます。

She is waiting at the bus stop.
彼女はバス停で待っています。

under:~の下

underのイメージは例文を見ると分かりやすいでしょう。

【1】次の例文のunderは、「毛布の下」という意味です。

The boy hid under the blanket.
男の子は毛布の下に隠れた。

【2】上記の例文では、男の子が毛布と接触した状態ですが、次の例文では、「人・犬」は「木・テーブル」と離れた状態で下にいます。
underは、2つの距離は関係なく使えます。

We sat under the tree.
私達は木陰に座った。

The dog is sleeping under the table.
犬はテーブルの下で寝ています。

above:基準より上の一点(~の上に)

aboveはあるものが何かの「上の方」にあることを表します。aboveを使う注意点は、ある対象が上と下に「接触していない」ということです。

【3】次の例文では、鏡は洗面台の上に置いているのではなく、洗面台の「上の方」にかかっている状態です。

There is a mirror above the sink.
洗面台の上に鏡があります。

【4】次の例文では、ヘリコプターはビルの上に乗っているのではなく、ビルの「上空を」飛んでいます。

The helicopter is flying above the building.
ヘリコプターがビルの上を飛んでいる。

on:接触している(~の上に)

onは形のある何かが、何かに接触している状態を表します。

【1】次の例文では、本とテーブルは接触しています。

There is a book on the table.
テーブルの上に本があります。

【2】次の例文を直訳すると、鏡は壁と接触している。つまり、鏡が壁にかかっている状態を表しています。

There is a mirror on the wall.
壁に鏡がかかっている。

【3】次の例文も上記と同じイメージで、カメラは天井と接触している。つまり、天井にカメラが設置されている状態を表しています。

There is a camera on the ceiling.
天井にカメラが設置されている。

between:2つの物の間

betweenは、2つの物の間にあることを表します。

Tony is sitting between John and Ellen.
トニーはジョンとエレンの間に座っています。

次の例文のように、複数の物の間にいる場合は、amongという前置詞を使います。

Tony is sitting among the other students.
トニーは他の学生たちの間に座っています。

by:~のそば

byは、接触はしていないが非常に近い距離にあることを表します。

near(近くに)もbyと同様近くにあることを表す前置詞ですが、byはnearよりもさらに近くにあることを表します。

次の例文[1][2]はどちらも「私の家は駅の近くです」という意味ですが、byを使った例文[2]は、「駅から家まで徒歩数分もかからない」、「駅の真横に家がある」といったニュアンスがあります。

[1] My house is near the station.
[2] My house is by the station.
私の家は駅の近くです。

from:場所の起点(~から)

fromは移動の出発点や、動作の起点を表します。

He walked from the station.
彼は駅から歩きました。

She got up from her seat.
彼女は席を立った。

below:位置が下(~の下に)

belowはあるものより位置が低いことを表します。

Please write your name below your address.
住所の下にお名前を書いて下さい。

over:上を覆う(~の上に)

overはある物を覆っていることを表します。また接していても接していなくても使えます。

overと意味が近い前置詞aboveには、この覆っているイメージがなく、onは接している場合にしか使えません。

【1】次の例文では、ブランケットが彼女を包んでいる様子がイメージできます。

I put a blanket over her.
私は彼女にブランケットをかけてあげた。

【2】次の例文では、橋が川を覆っている様子がイメージできます。

I crossed a bridge over the river.
私は川にかかった橋を渡った。

【3】またある物の上を移動する時にも、overのもつ覆うイメージが使われます。次の例文では、犬がフェンスの上を覆うように飛び越えていく様子がイメージできます。

My dog jumped over a fence.
私の犬がフェンスを飛び越えた。

around [round]:周り(〜の周りを)

around [round]はある物の周りを回る動的な位置、又はある物の周りにあるという静的な位置を表します。

The moon goes around [round] the Earth.
月は地球の周りを回ります。

We sat around [round] the table.
私たちはテーブルを囲んで座りました。

about [around / round]:周囲(〜のあちこちを)

aboutはある物の周囲を漠然と表します。またaround/roundも同様な意味で使うことができますが、やや「周りを(満遍なく)回る」というニュアンスがあります。

We walked about the town
私たちは街中を散歩しました。

We walked around [round] the town.
私たちは街中を歩き回りました。

before:前後関係・順序(〜の前に)

beforeは、前後関係や順序がある物より前という状態を表します。

The letter A comes before the letter B.
アルファベットのAは、アルファベットBの前に来ます。

after:前後関係・順序(〜の後ろに)

afterは、前後関係や順序がある物より後ろという状態を表します。

My name comes after his name on the list.
リストでは私の名前は彼の名前の後にあります。

behind:裏側(〜の後ろに)

behindは、ある物の裏側にいる状態を表します。

I was hiding behind the sofa.
私はソファーの後ろに隠れていた。

beside:近く(〜のそばに)

besideはある物のそばを表します。同様の意味をもつbyに比べ、より近く、また並んでいるニュアンスがあります。

Can you turn off the light beside the bed?
ベッドの横の電気を消してくれない?

時を表す前置詞

時を表す前置詞、at、on、in、from、since、until、by、before、after、during、for、throughを解説します。

at:時刻(~に)

atは時のある一点(時刻)や、正午・夜などを表す場合に使います。また、クリスマスなどの特定の日を表す場合にも使います。

He leaves the house at 8 (o’clock).
彼は8時に家を出ます。

I will see you at 10:30 tomorrow.
明日10時半に会いましょう。

on:日付・曜日(~に)

onは「何時」という時刻ではなく、日付や曜日を表す場合に使います。

They always play tennis on Sundays.
彼らはいつも日曜日にテニスをします。

The next meeting will be held on June 1st.
次の会議は6月1日に開かれる。

in:月・季節・年(~に)

inはonよりも範囲がさらに広く、月や季節、年などを表す場合に使います。

Valentine’s Day is in February.
バレンタインデーは2月にあります。

They often go to the beach in summer.
彼らは夏によくビーチに行きます。

He was born in 1980.
彼は1980年に生まれた。

from:時の起点(~から)

fromは時間の起点を表します。全ての時制(現在・過去・未来)で使えます。

The museum is open from 11 am.
博物館は11時から開いています。

He works from morning to night.
彼は朝から晩まで働いている。

since:過去の起点(~から)

sinceは過去のある起点から、現在まで(又はある時点まで)継続している意味があります。

次の例文のように、sinceはある動作が開始された「過去の時点」を表します。基本的に現在完了形でよく使います。

She has been living in Australia since 2010.
彼女は2010年からオーストラリアに住んでいる。

It has been 5 years since I started working for this company.
この会社で働き始めてから5年になる。

until:動作・状態の継続(~まで)

untilは動作や状態が、ある時点まで継続すること表します。

She always works until late at night.
彼女はいつも夜遅くまで働いています。

Please wait until 11.
11時まで待ってください。

by:期限(~までに)

byは未来のある時点までに、行動や状態が完了すること表します。同時に、ある行動の期限を含意します。

I have to arrive by 10 am.
私は午前10時までに到着しなければならない。

Please submit your assignment by tomorrow morning.
明日の午前中までに課題を提出してください。

before:ある時点以前

beforeはある時点よりも以前を表します。

He gets up before 9 on weekdays.
彼は、平日は9時前に起きます。

after:ある時点以降

afterはある時より以降を表します。

I usually go for a walk after dinner.
私はたいてい夕飯の後に散歩に行きます。

during:特定の期間中ずっと

【1】duringは特定の期間中、持続している行動や状態を表します。

Karen often takes notes during meetings.
カレンは会議中ずっとメモをとります。

I met her during my stay in Paris.
パリでの滞在中に彼女と出会った。

【2】次の例文のように、「~から~まで」のように時と時の間を表す場合は、「from ~ to ~」を使います。

I stayed in Paris from January to June.
私は1月から6月までパリに滞在した。

for:期間の長さ

forは「~日間」、「~年間」のように期間の長さを表します。

She studied for 3 hours every day.
彼女は毎日3時間勉強します。

I have been living in Osaka for 2 years.
私は2年間大阪に住んでいます。

through:特定の期間中ずっと(〜の間中ずっと)

throughは、ある期間の間ずっと状況が継続する状態を表す。

Our school will be closed through the summer break.
私たちの学校は夏休みの間ずっと閉まります。

方向を表す前置詞

方向を表す前置詞、to、for、towardを解説します。

to:方向と到達点(~へ)

toは方向や行き先を表すと共に、行き先の「到達点」も含意します。

I went to Spain last year.
私は昨年スペインに行きました。

for:方向(~へ)

forは方向や行き先を表します。

She left Fukuoka for Tokyo early in the morning.
彼女は今朝早くに、福岡から東京へ出発した。

toward:方向(~へ)

towardは方向や行き先を表します。

He walked toward the center of town
彼は町の中心部へ向かって歩いた。

通過を表す前置詞

通過を表す前置詞、along、across、throughを解説します。

along :沿っている状態(〜を通って)

alongは、ある線を通る状態を表します。またある線上を進む場合とある線に沿って進む場合があります。

【ある線上を進む場合】
We drove along the route 33.
私たちは33号線を走った。

【ある線に沿って進む場合】
We drove along the coast.
私たちは海岸に沿って走った。

across:横断(〜を横切って)

【1】acrossは、ある物を横切る状態を表します。

We walked across the street.
私たちはその道を渡った。

【2】acrossは、ある物を横切る動作の他に、「ある物を横切った向かい側にある」という静的な状態も表します。

There is a new restaurant across the street.
その道の向かいに新しいレストランがある。

through:通過(〜を通り抜けて)

throughは、ある物を通り抜ける状態を表します。2次元である物の上を通過する場合と、3次元である物の中を通過する場合があります。

The river runs through the village.
その川はその村を通り抜けて流れている。

We crawled through the small hole.
私たちは這ってその小さな穴をくぐり抜けました。

手段・道具を表す前置詞

手段・道具を表す前置詞、by、withを解説します。

by:手段(~で)

byは交通手段やコミュニケーションの手段、製造方法など表す場合に使います。

I go to school by bus.
私はバスで学校に行く。

I will let you know by email.
メールでお知らせします。

This bag is made by hand.
このバッグは手作りだ。

with:道具(~で)

withは道具や体の一部を使い、何かを行う様子を表現する場合に使います。

He is eating a chicken wing with his hand.
彼は手で手羽先を食べている。

I opened the box with a knife.
私はナイフで箱を開けた。

その他の前置詞

その他の良く使われる前置詞、about、for、with、againstを解説します。

about:関連(~について)

aboutは「~について」という意味で使われることが多い前置詞です。

I am watching a documentary about birds.
私は鳥についてのドキュメンタリーを見ています。

They are talking about their experiences in foreign countries.
彼らは外国での経験について話している。

aboutと似ている前置詞でonがあります。aboutは一般的な内容について述べる場合に使い、onは専門的な内容について述べる場合に使います。

This is a book on business management.
この本は経営学の本です。

for:目的・用途(~のために)

forは目的や用途を表す場合にもよく使います。

I am studying english for the TOEIC TEST.
私はTOEICテストのために英語を勉強しています。

The lamp is not for sale.
そのランプは売り物ではありません。

with:同伴(~と一緒に)

withは「~と一緒に」という意味でも頻繁に使われます。

I live with my parents.
私は両親と一緒に住んでいる。

She went out with her friends.
彼女は友達と出かけた。

against:反対(〜に反対して)

againstは「~に反対して」という意味で使います。「~に賛成して」という場合は「for」を使います。

次の例文ではagainstをbe動詞の後で用いています。

I am against[for] the plan.
私はその計画には反対[賛成]です。

2語以上からなる前置詞

前置詞には1つの単語で前置詞の働きをするものと、いくつかの単語を組み合わせて前置詞の働きをするものがあります。

この章では「群前置詞」と「二重前置詞」を解説します。

群前置詞

群前置詞とはある単語と前置詞が組み合わさって1つの前置詞の役割を果たすものです。以下には主なものをまとめています。

単語 + of

because of / on account of(〜のために):

He was angry because of [on account of] his roommate.
彼はルームメイトのせいで怒っていた。

instead of(〜の代わりに):

I took a bus instead of a taxi.
私はタクシーの代わりにバスを使った。

in front of(〜の正面に):

There is a mailbox in front of my house.
家の前に郵便ポストがある。

単語 + for

as for(〜に関しては):

As for me, I am an only child.
私はといえば、一人っ子です。

but for(〜がなければ、〜以外は):

I might never have finished the work but for you.
私はあなたがいなければその仕事を終えられなかったかも知れません。

Everything was silent but for the sound of the waves.
波の音以外、何もかも静けさに包まれていました。

単語 + to

according to(〜によると):

According to the survey, many people spend more time on the Internet than on TV.
その調査によると、多くの人がテレビよりインターネットに時間を割いているそうです。

in addition to(〜に加えて):

We invited our neighbors to the party in addition to our friends.
私たちは友達に加えて、近所の人もパーティーに誘った。

thanks to / owing to(〜のおかげで):

Thanks to [owing to] our friends’ support, the event was successful.
友達の助けのおかげで、そのイベントは成功した。

単語 + from

apart from(〜以外は):

Apart from water, I don’t want anything for now.
今は水以外何もいりません。

理由を表す群前置詞

理由を表す群前置詞(because of、thanks to、owing to、due to)を解説します。

because of:原因・理由(~のために)

because ofは良いことに対しても悪いことに対しても使えます。

I was late because of the traffic.
私は渋滞で遅れました。

thanks to:~のおかげで

thanks toは皮肉を言う場合にも使えます。

We found a better solution thanks to your help.
君のお陰でよりいい解決策が見つかりました。

owing to:~のために

owing toは堅い言い方の「~のために」という表現です。

Owing to your excellent advice, our company achieved our annual objectives.
あなたの素晴らしい助言のお陰で、我々の会社は年次目標を達成することができました。

due to:~が原因で、~のせいで

【1】次の例文の「due to」は副詞句として用いています。

The event was canceled due to a typhoon.
台風のせいでそのイベントはキャンセルになりました。

【2】次の例文の「due to」はbe動詞の補語として用いています。

The increase in the price of vegetables is due to the storm.
野菜の価格高騰はその嵐のせいです。

二重前置詞

二重前置詞とは2つの前置詞を連続して使う形です。異なる2つの前置詞のニュアンスを合わせて表現する場合に使われます。

ただし、このような形で使える前置詞は限られており、主なものを以下にまとめました。

from behind(〜の後ろから):

Our cat jumped out from behind the table.
猫がテーブルの後ろから飛び出してきた。

from above(〜の上から):

I glanced at the boy from above the book I was reading.
私は読んでいた本から(視線を上げて)その男の子をちらっと見た。

from among(〜の中から):

I chose this from among a lot of options.
私はたくさんの選択肢からこれを選んだ。

前置詞の用法

前置詞句(前置詞+名詞)は、形容詞として機能させる使い方(形容詞用法)と、名詞として機能させる使い方(名詞用法)があります。

前置詞の形容詞用法

前置詞の形容詞用法とは名詞を修飾する前置詞句です。限定用法と叙述用法の2種類があります。

限定用法

次の例文は、at the restaurantがthe foodを修飾しています。

The food at the restaurant is wonderful.
そのレストランの料理は素晴らしい。

叙述用法

叙述用法とは前置詞句が、主語や目的語の補語になる場合を言います。

【1】次の例文は、前置詞句of great helpが第2文型の補語になっています。意味はvery helpfulと同じですが、少し文学調になります。
この他にもof importance [advantage / concern / difficulty]などがあります。また強調する場合にはgreatがよく使われます。

Your advice was of great help.
あなたのアドバイスはとても役立ちました。

【2】次の例文は、前置詞句in good healthが目的語himの補語になっています。

I was glad that I found him in good health.
私は彼が元気だとわかって嬉しかった。

上の例文の「find + 目的語(O) + 補語(C)」の補語の部分に、前置詞句(in good health)を置いています。

また次のように「find + 目的語 + (to be) 補語」と書くことも可能です。

I was glad that I found him to be in good health.
私は彼が元気だとわかって嬉しかった。

前置詞の名詞用法

主語と前置詞句の位置が入れ替わり、前置詞句が文頭、主語が文末にくる場合があります。文学調にしたい時に使われます。

次の例文は、前置詞句on the edge of a cliffと主語a small hutの位置が入れ替わった形です。
「小さな小屋」を文末に置くことで、読み手にまず「崖」を想像させる効果があります。

On the edge of a cliff stood a small hut.
崖の上に小さな小屋が建っていました。

前置詞と副詞

前置詞としてよく使われる単語の中には、副詞としても使われている場合があります。ここでは「on」と「by」の例を説明します。

onの例文:

【1】次の例文[1]では前置詞「on」を使って、「put」(置く)の目的語である「jacket」を置く場所(on the sofa)を修飾しています。

[1] She put the jacket on the sofa.
彼女はソファにジャケットを置いた。

【2】次の例文[2]の「put on」は「着る」ことを意味する句動詞です。「put on」のonは副詞です。

[2] She put on the jacket.
彼女はジャケットを着た。

byの例文:

【3】次の例文[3]では前置詞「by」を使って、「sit」(座る)の動詞に、座る場所の情報(by the window)を修飾しています。

[3] She was sitting by the window.
彼女は窓のそばに座っている。

【4】次の例文[4]の「passed by」は「通り過ぎる」ことを意味する句動詞です。「pass by」のbyは副詞です。

[4] She passed by the window.
彼女は窓のそばを通り過ぎた。

【NOTE】句動詞のボキャブラリーが増えると、前置詞と副詞の判別が自然とできるようになります。

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